フルコミ
フルコミとは基本給は最低賃金にされている代わりに、インセンティブが大きいという契約形態で、正しく成果主義と言うものです。
人を雇い入れる時には労働時間に応じての賃金を必ず支払わなければならないという規定があります。
したがってフルコミの契約形態によってはたとえ労働者が何も売り上げを挙げなくても賃金を払うことが必要になるわけですが、もしこれを請負契約と言う形の契約形態にすれば、この賃金を全く支払わなくても良いということになります。
つまり売り上げがゼロであれば、フルコミの報酬もゼロと言うことが可能になるということです。
もちろん請負契約の場合には指揮命令権が及ばないことになります。
つまりフルコミの契約が取れないからと言って、何かを強制するだの、命令をするだのと言ったことが全くできないということで、売り上げに対してはすべて請負契約を受けたくれた人にお任せと言うことになります。
ここがフルコミの難しいところで、経営者は売り上げを挙げて会社に貢献してもらいたいから命令をしたいのだけれど、請負契約である以上、何も命令できないということをしっかりと認識しておく必要があるということになります。
ただ、フルコミという請負契約であるから、仕事を引き受けた人が何でもやっていわけでは決してありません。
そこで最低限のルール作りとして遵守事項などを予め確認しあっておくことも必要になってきます。
例えば次のようなものです。
①強引な販売、夜間や早朝の販売の禁止。
②仕事をする人間としての最低限の身なりをする。
③会社が征服等を貸与する場合にはユニフォーム・備品類については、損料（原価償却にかかる部分）を請負人が負担するなどがあります。